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タイトル: 『橋からの眺め』論考 : エディ・カルボーンの崩壊について
その他のタイトル: ハシ カラ ノ ナガメ ロンコウ : エディ カルボーン ノ ホウカイ ニツイテ
A Study of A View from the Bridge : On Eddie Carbone's Breakdown
著者: 辻, 久也
TSUJI, Hisaya
発行日: 1972年3月30日
出版者: 愛知工業大学
抄録: Arthur Millerの戯曲A View from the Bridgeは,彼の『家庭劇論』"The Family in Modern Drama"が書かれた年(1955年)に発表されたということで重要な意味を持っている。というのは,"The Family in Modern Drama"はギリシャのポリスの概念に基づいて書かれたものであり,またA View from the Bridgeはポリスの概念を具体的に表現したギリシャ悲劇的作品であるからである。この戯曲は,人種的問題を内包し,その苦悩が深酷な米国の一地域での出来事に題材を求めている。すなわち,主人公Eddie Carboneが,姪Catherineと近親相姦の関係に陥り,そしてまた,彼の妻の従兄弟のSicilyからの不法入国を移民局に密告するという事件を引起すことによって,彼自身破滅していくといった内容の物語である。作者Millerがこの作品によって描こうとしたことは,地域社会の生活者Eddieが近親相姦,密告という事件を起こすと同時に,自己崩壊し,そして社会も彼を抹殺しようとするポリス的生活共同体についでである.私は,この論文においてEddieがどのような過程を経て自己崩壊していくかということについて,極力物語の流れにそって考察し,分析していくものである.
URI: http://hdl.handle.net/11133/284
出現コレクション:07号

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