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http://hdl.handle.net/11133/2416
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タイトル: | 中小企業のICTを活用した技術経営と技術伝承に関する研究 |
その他のタイトル: | チュウショウ キギョウ ノ ITC オ カツヨウシタ ギジュツ ケイエイ ト ギジュツ デンショウ ニカンスル ケンキュウ The research of the Management of technology and Vocational initiation using the information and communication technology for the small and medium size company |
著者: | 富田, 茂 TOMITA, Shigeru |
発行日: | 2010年2月22日 |
出版者: | 愛知工業大学 |
抄録: | 近年ものづくり現場で情報技術(ICT) が生産性の向上や技術情報の一元化などの目的で活用され始めた。ものづくり現場でのICT環境構築例としては, 高速インターネットの敷設や3次元CAD (Computer Aided Design) の導入と3次元CADデータの活用した加工(CAM=ComputerAided Machining) ,解析(CAE=Computer Aided Engineering) などがある。このようなICT環境を構築して高度且つ高速なものづくりを行うことをデジタルエンジニアリングと定義し, 先行研究にはない技術経営上の課題を議論する必要がある。本研究では主に中小企業向を対象としたデジタルエンジニアリングを活用した技術経営( ICTの導入や運用, 業務拡大) について研究した。また熟練技術者が大量に退職し若者への技術伝承が停滞する所謂2007年問題についても研究した。これは国際化するものづくり環境で日本人技術者が海外で活躍するようになり, 技術をどのようにして外国人に伝承するかという問題と同義である。これらの問題はデジタルエンジニアリングを活用することで解決できることを示した。第2章では, モノづくり現場で活用されているICTとして3次元CADが重要であることを議論し, 中小企業が3次元CADを導入する際の効果的な選定例について議論した。中小企業で3次元CADを導入し大企業からの受注環境を整えたとしても, それを操作する技術者を養成することは困難と思われる。第3章では, 中小企業における3次元CAD技術者の採用や養成に関する議論を行った。中小企業ではものづくり工程のICT化が進むにつれて, 社内で高度な社内教育を行ってし、かなければならない一方で, 産業を支える人材はよりよい学校現場での技術教育によって輩出されると考えられる。第4章では, 日本のものづくり現場におけるICT化の現況調査を行い, 技術情報のデジタル化に関する検証を行った。そして企業で行われる技術教育を学校での技術教育に活用する例について議論した。ものづくりを行う企業で技術伝承をより早く正確に行うことは技術経営上で効果がある。一方, ものづくりの現場は海外へ移転し, 世界中で同時に技術情報を共有しなければ, 均一な品質を保つことができない。つまり日本人技術者が外国人技術者を効率よく養成しなければならない。当然日本語が通じないという言語の問題や,逐次進化する技術開発情報を如何に共有し続けるかが課題となる。第5章では, 技術情報を一元化しICTを活用して技術伝承を行う手法と効果について議論した。中小企業では3次元CADデータを他工程で活用する例に乏しい。第6章では, 3次元CADデータを用いた検査システム開発を行った例をもとに, 中小企業における3次元CADデータの効果的な援用事例について議論した。中小企業が3次元CADなどのICTを導入し大手企業との受注と生産体制が整えば設備投資の回収は可能である。しかし新規の大手顧客を営業開拓した場合, その顧客が使っている3次元CADデータと互換性のあるデジタルエンジニアリングに関する新規設備導入が必要となる。第7章では, 中小企業が下請け構造から脱却するためのICTを活用した3次元CAD等の共同利用システムについて議論した。最後に第8章では, 中小企業が下請け構造から脱却し技術開発を促進するためにICTを活用した進化型ネットワークについて提案を行った。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11133/2416 |
出現コレクション: | 2009年度
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